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モラール【morale】とモチベーション【motivation】

よく社内(当社とは限定しない)で「もっとモチベーションを上げて」「モチベーションが下がってきた」などと言う言葉が聞かれる。 もっと活気を出して行こうと言いたいわけだが、そもそもモチベーションとはいったいどういうものなのか。

 

ビジネス関連の辞書を引けば、モチベーション【motivation】とは人を何かに向かわせる動機づけのことであると書かれている。 人が行動を起こすときの原因を意味し、仕事への意欲もしくは意欲を持つことや引き出すこととされている。 同時に個人の意欲のみを示す言葉で、組織全体を(上から)見るときには適さない言葉でもある。

 

更に調べるとこのモチベーションという言葉は、1980年代になって使われ始めたらしい。それまでは「モラール【morale】」と呼び、やはり辞書では、組織における自分の役割、熱意、組織への忠誠心、上官から見た「士気」という事になっている。

 

自分が社会に出たのが80年代後半なので、最初に入った会社では「モラールサーベイ(=従業員満足度調査=組織の士気がどの程度か調べる手法)」が行われ、集団の中で組織としての目標達成に向けてどうして行くか、チームディスカッションが盛んに行われていた。

 

ところが最近ではこのモラールという言葉が聞かれなくなり、モラル【morals(=道徳、倫理)】と間違って伝わる事さえある。 何故「モラール」ではなく、「モチベーション」が主流になったのか。

80年代頃は「組織として会社をどう盛り上げてゆくか」という事がテーマであった。 成熟しきった社会にあって、士気の向上=業績が上がるという極めてシンプルな方程式で成り立つ時代であった。

その後 バブル崩壊とともに市場のニーズが変わり、情報技術の革新が日進月歩となる社会では、長い時間をかけて皆で意見をまとめあげるより、一人の画期的なアイデアで短期でも爆発的な商品をスピーディに世に送る事が重視される、すなわち個人の「モチベーション」にアプローチするという、企業が「個」を尊重する社会になった事がひとつ挙げられる。 また企業に求められることも、年功序列、男性社会、終身雇用、の時代から「フレックスタイム」「フラットな組織」の導入により、集団的アプローチが困難になった事も要因であろう。

「個」を組織の中に見出す集団的アプローチによって原資(利益やポスト)を“分配する”方法が やや時代遅れ感をもたらし、経営側から嫌われたのかもしれない。 しかしながらインセンティブを動機づけに「個」の力を高めて“奪い合う”社会では、企業にとって無尽蔵とは言えない原資がやがて底をつくことになる。

 

以前 国営放送で、成果主義による人事評価の功罪(?)をテーマにした番組を見たことがある。 成功例と失敗例を挙げていたと記憶しているが、結局 能力の高い個人がコミュニケーションがとれず、会社の評価(期待値)が高くなればなるほど追い込まれた状態になり、最後には心の病にかかってしまったという。 そして残された同僚社員は徐々にチームワークが乱れて・・・みたいな内容だったかと。 その番組でもモラールとモチベーションという言葉を使っていた。

 

番組が結論付けたのは、「モチベーションとは個人主導の動機付けであり、会社が取り組むべき課題に対しては、組織として個々のモラールアップを図るべきである」との事だった。 個人でやる仕事では無く、組織で取り組む仕事にやりがいを見出すよう仕向けて行く事が必要であると。

 

では働く側から見た場合はどうなのか。 あたかも社会が要求しているかのような、昨今の女性の社会進出推進や、流行語にも取り上げられたダイバーシティ。 反して正規と非正規雇用の格差は開くばかりでは、モチベーションを高める策など見出せるものなのだろうか。

 

働き方が多様化したといえば聞こえはいいが、本来の「働く」ということに向かうべき、モチベーションの高め方が判らないという事になってはいないだろうか。 モチベーションを高めるには目標が必要なわけだが、その目標の立て方が判らない。 「お金持ちになりたい」「社会の役に立ちたい」という漠然とした究極の最終目標は立てられるが、その為にまずは という、わらしべ長者が藁を手にする過程が描けていないように思える。

 

前述の「組織として個々のモラールアップを図るべき」というのは、モチベーション重視としたい企業の思いとは裏腹に、現在の日本企業に合った考え方なのではないか。 組織に於ける個人の役割を明確にし、小さな目標達成を積み重ねて行く事で個人が成長する。 自らモチベーションを高める力を養って行く、それのスパイラルアップであると。

 

QCやIEといった工学的な課題解決の道程を辿ってゆくのも、個人の力を高めながら組織全体が上がってゆく、いわゆるボトムアップ型が理想的な活動と思われる。

 

戦力となる組織の中の個人の能力を充分に引き出すことで、企業の価値となり、業績を高めるものとなる。 そのために社員のキャリアプランを一緒に考え、セルフデベロップメントや希望するOJTを尊重し、ワークバランスに配慮した人事制度を備えた企業がこれからの社会で競争力を強めて行くのではないだろうか。

 

 

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